「労働組合への加入者が減少している理由」

雇用の総数は増加しているのに、労働組合に加入する労働者は減少している。
この理由については、以下の3点が主原因だと考えられます。
  1. 新規の雇用者の多くはパート・アルバイト・派遣各社員であること。
  2. 企業の再編(会社・部門の統廃合)、人員整理などが進んで、これに準じて労働組合が消滅してきていること。
  3. 長い不況下で労働組合の代表的活動である賃金交渉が成果を生んでいないことによる組合離れが生じてきていること。
「上記1」については、ここ2~3年は正社員の採用数は改善傾向にありますが、2010年の男性の非正社員(つまりパート・アルバイト・派遣各社員)比率は18.7%で、1990年と比較して2倍強。

同じく女性は53.3%で、1990年と比較してほぼ1.5倍となっています。
(いずれも非農林業の数値。出典:労働力調査)


次いで「上記2」ですが、労働組合の組織数は、1982年頃がピークで34500の団体がありましたが、その30年後の昨年の調査では25700団体にまで減少しています。

さらに「上記3」の事情も加わって、その結果が現在の組合員数(1000万人弱)ということになります。



「加入率低下の外的要因と内的要因」

さて、ここまで労働組合組織率の低下について、その背景を見てきました。

私がここで着目したいのは、労働組合から見れば、理由1と理由2は余程の状況の変化が伴わないと簡単には改善しない外的要因であり、理由3は自らの内的課題であるということです。

つまり、理由1と理由2には抗い難いのですが、理由3は自らの努力で幾らでも改善できる課題であるということです。

ただ、私は、先ほど「労働組合の代表的活動である賃金交渉」と述べましたが、労働組合の活動は賃金だけには留まりません。

そもそも労働組合とは、「労働者の地位を向上させること」を目的に組織化された労働者の団体であり、その存在は国が法律で認めています。また、「労働条件改善のために使用者(会社)と交渉する権利を持つ」団体です。



「労働者の地位を向上させることとは?」

「地位の向上」はともかく、「労働条件の改善」とは、賃金だけに留まりません。
労働条件とは、職場環境、時間、休日、安全衛生など広範囲に及ぶものです。

春闘やボーナス交渉など、世間で目にする労働組合活動に関する話題は賃金関係が大半を占めるため分かりにくいのですが、労働組合の本来の存在意義とは賃金の改善だけではないのです。

(続く)





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